ダウン症候群(ダウンしょうこうぐん、英: Down syndrome)は、体細胞の21番染色体が1本余分に存在し、計3本(トリソミー症)となることで発症する、先天性疾患群。新生児に最も多い遺伝子疾患である。多くは第1減数分裂時の不分離によって生じる他、第2減数分裂時に起こる。かつては蒙古症(もうこしょう)と呼ばれた。
今までの経験においてのダウン症状の特長
1.音楽が好き
2.音に合わせて体を動かすのが好き
3.こだわりが人一倍強い
4.身体的に筋肉がつきにくい
5.発声が難しいことがある
6.微細運動は苦手
7.計算が苦手
8.人当りはおおらかで優しい
集団活動をできるようにする
上記特長の#1~3
プレミア・ケア・ジュニア(以下PJC)でのエンタメ療育では、集団活動をできるようにしていくためにトレーニングを行っていく。
そのために、下記のことを繰り返し行うようにしている。
1.事前練習(その日にやることを事前に知らせる)→伝えたいことは、視覚で伝えるようにする。
2.ほめる→ほめることにおもきを置く
3.できる(成功事例によるビルドアップ)

視覚で伝える:言葉の大きさ
体幹トレーニング
上記特長#4
身体的に筋肉がつきにくい傾向がある。そのため、PCJでは体に軸を作るためのイメージトレーニング及び実際にバランスを保てるポジションを成功体験として作りあげていく。
その繰り返しによって、筋肉はつきにくいが、体の使い方でカバーできるようにトレーニングをしている。楽しみながら、笑いながら続ける環境を作るのが我々の目指すエンタメ療育。

体幹トレーニング:バランスボールを使用
舌遊び、目で見せて
上記特長#5
発語のトレーニングは、小学校の低学年までにしっかり行うことをすすめる。
こちらは、市区町村で行っているサービスを使うことをお勧めする。ST(言語聴覚士)が月1回のペースでトレーニングをしてくれる。その時にでた、宿題を自宅で行うことによって、その後の発声が違ってくる。できることならば、小学校に入る前から始めるとよりいい。
もちろんPCJでも、発声を数多く取り入れている、呼吸法、声の大きさ、伝え方など学校で使えるもの、将来的に必要なものなどを考え、行っている。
例えば:指導員の発した言葉をオウム返しで返すことをしている。その場合も、音を聞いて行う前に、実物の写真等を見せ行い、視覚で理解し声を出していく。

発声練習:指導員の模範も見ながら、真似して大きな声で
洗濯ばさみでライオンを作る
上記特長#6
指で1,2,3,4,5を作るのが難しい子が多い。
そこで、PCJでは微細運動に洗濯ばさみを使って、楽しみながら続けられる工夫をしている。

微細運動にリボンを使用するトレーニングも行っている
ビジョントレーニング
上記特長#7
ゲーム形式で、目で見てから行うトレーニング。
例えば、数字に興味を持たせるために、壁に数字を貼り、その数字にタッチさせる。
その連動した動きを、楽しく続けることによって変化がうまれる

PCJでのレッスン 小学校低学年ダウン症
1.PCJでは、トレーニングをレッスンと思わせない。
2.レッスンに意識が向いているときは、必要以上に声掛けしません。
3.それでも必ず崩れる瞬間があるので、動き回るときは止めたり引っ張ったりせずに、くるっと体の軸を回転させて、自然に元の位置に戻るようにベクトルを変える。
4.そうするとダウン症特有の反発がでずに、レッスンに比較的戻りやすい。

下に崩れるように座った場合
無理に立たせようとしても難しいので、指遊びでもハイタッチでもいいので、気付いたら立っていたという感じで立たせる。
つば吐きなどの問題行動
つば吐きなどの問題行動は一切リアクションを取りません。
バツを使っても本当の意味では理解していないので、模倣するだけで、なぜやってはいけないのかを理解していない。
逆にこれをすれば自分を見てくれると思い酷くなる可能性が高い。
リアクションを取らなければ、この方法では伝わらないと気づき徐々になくなっていく。
成功したとき、善い行いをしたとき
しっかりとリアクションをして大いに褒めてあげる。
表情として表れにくいですが、成功したときや褒められたときは、とても嬉しそうな顔をする。
逆にやってはいけないことばかりをピックアップして指示を出してしまうと、どんどん自信をなくしてしまい、できることもできなくなってしまう。
以上のことが必ずしも毎回成功するわけではありませんが、繰り返すことで改善していく。
PCJでのレッスン 小学校高学年ダウン症
問題行動:レッスン中に床に唾を吐いてしまう。
原因:意識的に吐き、スタッフが慌てているのを楽しんでいる。また、下を向くと無意識で唾が出てしまう時がある。
サポート方法
1.常に注意してると問題行動を強化してしまい、本人もパターン化してしまうので、時と場合によるが無視。
休憩のタイミングで淡々と唾はバツ。拭いてくださいと伝え、あらかじめ置いておいたティッシュとゴミ箱に拭かせて捨てさせる。
この間もマイペースでやらせず淡々と急がせる。全体始まるペースに合わせて戻らせる。
2.唾が出そうになる前に瞬時に拭き、何事もなかったことにして問題行動を取り除いていく。
3.レッスン中、飲み物休憩・おやつ以外はマスクをつける(唾吐き防止) 視線が前にいかない日は指導員の腕に虫除けアクセサリーをつけて目印にする。
4.お母様と一緒に指導員がサポートするとよりいい。
5.指に唾をつけて遊ぶまたは付けようとしてくる時は、口に指を持っていく前、出来れば肘を曲げる前に止める。最初は何度も出るが全く出来ないと分かると諦めてなくなる事もある。
もし唾をつけてしまった場合は本人が気づかぬうちにティッシュで拭いてしまう。
指導員に付けようとしてきたら距離を離して放置すると自分で拭いてレッスンに戻る。
気持ちがそれてからバツを伝える。
レッスンを進めていく上で、言葉の指示が多い、説明の時に指示がわからない為集中が切れやすく、今何をすべきか分からなくなり、唾などふざけに進みやすい。
取り組み
視覚からの情報が入りやすいので、誘導や今やっている事に指差しで目線を向ける。
自己紹介中などは拍手を促すことで集中維持出来る。二組でやる場合は応援を促すも同様。
あまり距離が近くなりすぎるとふざけやすい。
ダウン症のお子さんの場合、基本問題行動が多いため注意ばかりになりがちなので、静かに体育座りで待てている、レッスンに参加出来ている事を逐一オーバーに褒めて、良い行動を取るように促す。